2024年09月

「モンキーマン」

新作のアメリカ映画。原題も同じで、サルのお面をかぶってストリートファイトをしている若者が主人公。インドの最下層の中で這い上がっていく姿を描いているが、実は彼は暗黒街のボスが母を殺したことからの敵討ちも兼ねていた復讐劇だった。壮絶な殺し合いに「ジョン・ウィック」シリーズを髣髴としたが、果たしてそのスタッフによるアクション映画だった。決して後味はよくないが、それに徹した映画もある。評価 〇

「シャーク・ド・フランス」

2002年のフランス映画。べたな題名だ。地中海に面した海水浴場で、サメによる被害が出る。最初は半信半疑だったが、その証拠が積み重ねられて人食いサメ退治になる。主人公は定年間近の女性海上警察署長。かつてのパニック映画「ジョーズ」にオマージュを捧げての製作 ということだが、いかにもフランス的で緊張感の薄いB級映画だった。評価 〇マイナス

「ラブストーリー」

2003年の韓国映画。かつて劇場で2度観て感動したが、その余韻が今も残っている。冒頭のパッフェルベルのカノンの音楽から始まって、すぐに本編に誘い込まれた。ノスタルジックで、ほろ苦くスイートな初恋時代からその後に及ぶまで、とにかく素晴らしかった。戦後の韓国の歴史を交えての設定にもうなった。ここでしかつくれない究極のラブストーリーだった。蛍やペンダントなどの小道具の伏線も文句なし! 評価 ☆

「ぼくたちの家族」

2014年の邦画。主人公は、貧しいながらも普通の4人家族。長男は家を出て働いている。次男は大学生。ある日母が突然の病で倒れてしまう。脳腫瘍の疑いで、余命いくばくもないと宣言される。それに疑問を持ち奔走する家族。バラバラになりかけた家族が気持ちを一つにして奮闘する様を描いた秀作。結局母は悪性リンパ腫の脳転移で、治療する道が開ける。評価 ◎

「ダンサー イン Paris」

2022年のフランス映画。パリ・オペラ座の若きダンサーの再起を描く感動作。といっても物語は淡々と進む。突然の不慮の事故で足を負傷した主人公。トップになる直前だった。復帰まで2年かかるとの診断で挫折を味わう。リハビリと生活のためにアルバイトにいそしむ。その中で、郊外での給仕の仕事をしている時、コンテンポラリーダンスをしているグループと知り合い興味を覚える。そして、その両方で活躍するように努力する、、、。 実際のバレエダンサーが演じている。評価 ◎

 

「デアデビル」

2003年のアメリカ映画。アメコミ(マーベル)からの映画化で、ブームになる前の作品。昼は弁護士として働き、夜は正義の復讐者として悪を成敗するスーパーヒーロー。ただし弱視でほとんど目が見えないというハンディを持っている。その彼が巨悪と戦うのだが、どうしても弱点が気になった。ダークな感じは「バットマン」などと同じだ。評価 〇マイナス

「夜に生きる」

2016年アメリカ映画。昨日同様ベン・アフレック主演&監督作品。禁酒法時代のボストンを舞台に、ギャングの世界に身を投じた男の生涯を綴った大河ドラマ。2大勢力の間で切磋努力して、のし上がった主人公。ボスの女に手を出して危ないこともあった。フロリダに進出してさらに強大になり、ついに頂点に上り詰めるが、その座を部下に譲って彼は愛する女性と家庭を築く。しかし、思わぬ落とし穴があった。 やはりギャングの一生は一筋縄ではいかないなあ。 評価 〇プラス

「ザ・タウン」

2010年アメリカ映画。俳優のベン・アフレックが監督したクライム作品。強盗稼業に生きる主人公は、仲間と銀行を襲撃する。その時に人質に取った銀行の女性と縁ができる。彼女との未来を考えて、強盗稼業をやめようとする決意で、最後の仕事を仲間と計画する、、、、。アクションシーンも十分で、主人公の苦悩や生き方をうまく表現した佳作。評価 〇プラス

「極限境界線 脱出までの18日間」

2023年韓国映画。2007年にアフガニスタンで起きた武装組織タリバンによる韓国人23人の拉致事件を題材にしたサスペンス映画。 無謀な行為で拉致された新興宗教の男女を救うために、エリート外交員と現地の工作員たちの決死の交渉の行方をスリリングに描いている。時にはユーモアを交えての攻防がよかった。 〇プラス

「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」

2022年のフランス映画。すごい副邦題だ。女性初の欧州議会議長となったフランスの政治家:シモーヌ・ヴェイユの生涯を映画化している。ユダヤ人として生まれ、多くの迫害(その中にはアウシュヴィッツ収容所も体験している)を受けながらも、弱者の人権擁護のために終生戦い続けた信念を見せてくれた。映画のなかでは、その不屈の精神を支えた戦時中の壮絶な事実も映像化していた。 観MUSTの映画の1本だが、2時間21分はやや長すぎた。 評価 〇

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